以下の内容はすべて自己責任において行っています。誰もいないことと思いますが、やる場合は自己責任で。事故や不具合、動作しなくなったなど全ての結果に関して当方は一切責任を負いませんし、メーカー保証もきかなくなると思うのでご注意ください。
今回コンデンサを入れ換えるPCDPはこちら、松下電器産業株式会社(現パナソニック)製SL-S170です。1994年発売の製品で、私のこのSL-S170は1995年3月製造のものです。
うきょうたかしのPCDP&CD日記2009/12/4記事「SL-S170のコンデンサを交換しました」
今回は既に廃盤となっている、ニチコンのMUSE FXというコンデンサーを使用することにしました。
本来は低ESR品やOSCONを使用するべきところも、今回はもともとOSCONがついているところ以外の全てをFXでかためました。
カタログ値が十分に良いということもありますが、色々なパターンを試すという意味でこういった少し極端なものもアリだと思います。
純正と交換用のコンデンサは以下の表の通り。さらに今回はVR11を純正のものからNEC ネオポットPN822Hに交換しました。音質に影響する箇所ではありませんが、折角手間をかけるのですから少しでも良いパーツを使いたいです。
番号 | 純正コンデンサ | → | 交換コンデンサ(全て新品) |
C709,710 | 4V220uF(松下 黒)(HPカップリング) | 16V220uF(MUSE FX) | |
C507,717 | 4V220uF(松下 黒) | 16V220uF(MUSE FX) | |
C204 | 6.3V47uF BP(ELNA CE-BP) | 16V47uF BP(MUSE ES) | |
C14,610,713 | 6.3V100uF(東信) | 16V100uF(MUSE FX) | |
C19 | 10V22uF(松下 黒) | 35V22uF(MUSE FX) | |
C11,12 | 10V47uF(ELNA 黄) | 35V47uF(MUSE FX) | |
C13 | 10V47uF(三洋OSCON) | 10V47uF(三洋OSCON) | |
C205,711,712 | 16V10uF(松下 黒) | 16V10uF(MUSE FX) | |
C20 | 25V4.7uF(松下 黒) | 50V4.7uF(MUSE FX) | |
C25 | 50V1uF BP(松下 黒) | 50V1uF BP(MUSE ES) |
もともとついているコンデンサを引き抜いて、そこに同容量のコンデンサを入れれば出来上がりです。
コンデンサ交換機の音質はもう言わずもがなです。
コンデンサ交換は、音質向上目的だけでなく単なるメンテナンスという意味合いでも非常に効果の大きいものですよ。
SL-S110・SL-S170・SL-S180をそれぞれ違ったコンセプトでカスタムしましたが、狙い通りすべてに少しずつ個性が出ました。
後にボリウムを外に引っ張り出したSL-S180に関しては逆に少々ノイズを拾うようになりましたが、全機種ともコンデンサ交換後はホワイトノイズが殆ど無くなりました。ノイズを拾いやすい奴でもまったくわかりません。
弦の感じが一番生々しいのはSL-S110、多少刺さるものの広域にわたってクリアーなのがSL-S170、広域にクリアーかつ力強さと聴きやすさを兼ね備えたSL-S180という感じで、コンデンサーの特徴がうまいこと現れ、さらにPCDPの持つ能力を存分に引き出したかたちとなりました。
本当にコンデンサー交換はやめられません。他にも色んなコンデンサーで試してみたいです。